スマートホーム新製品の情報を見ていると、日本国内では販売されていないものもちらほら。こうした製品を Amazon等で購入した場合、日本で使用することはできるのでしょうか?
結論を先に言ってしまうと、購入に際しては「技適マーク」の有無について確認する必要があります。
本稿では、技適マークとは何か、また、技適マークのない製品にはどのような問題があるのか、について解説します。
日本と海外のスマートホーム
日本でスマートホームが普及していないというのは有名な話。欧米と比べた普及率は 1/10以下ですし、お隣韓国では一般的に電子錠が使われています。
そのため、海外の製品が日本国内で販売されていないというケースも多々あります。日本のスマートホーム市場は小さいですし、日本向けにチューニングするコストと利益が釣り合わないという判断なのでしょう。
しかし、Amazon等を見てみると、日本向けには販売されていないという製品が並んでいたりします。これは、、、買っても大丈夫なものなのでしょうか?
技適
詳しい方に聞いてみると、「技適」という認証を受けていれば購入は問題ない、とのこと。以下、スマートホームと技適についてのお話です。
スマートホーム製品というのは、他の製品と通信し、連携できることが最大の特徴なわけでして、通信するということは大抵の場合に電波を発しております。不用意に電波を放射すると他の電子機器に想定外の影響を及ぼす可能性があり、総務省の管轄で電波を取り締まってきました。
ここで登場するのが技適マーク。技適という認証を受けたことを示すマークで、他の製品に電磁的な悪影響を与えることなく、日本国内で安心して使える電子機器であることを示します。技適を得ていない製品は、電子機器に対する「爆弾」たり得るわけですので、国内での使用は違法です。

基本的に、メーカーが日本語サイトを用意している場合には、大抵技適を取得しています。技適のことを知らない人が製品を日本で使ってメーカーが訴えられても困るわけですので。
ただ、Amazonや楽天などの ECサイトは要注意です。
例えば、Aqara J200と Aqara U400という製品は、どちらも Amazonから購入できるスマートロックですが、Aqara J200が技適を取得しているのに対し、Aqara U400は 2026年8月時点で技適の認証を受けた製品ではありません。このように、日本で使うと違法になる製品が普通に並んでいます。
技適を取得しているかどうかは総務省のサイトから確認できます。「型式又は名称」のところに製品名を入力したり、「氏名又は名称」のところに社名を入力したりして検索してみてください。
技術基準適合証明と技術基準適合認定
以下では技適についてもう少し詳しく。
技適、技適と略称を使って説明してきましたが、実は「技適」には 2つの意味があり、両者は似たようなものなので混同して使っています。
1つは「技術基準適合証明」。電波法という法律の中で登場し、電波を発するあらゆる電子機器を対象とする技術基準です。スマートホーム機器は基本的に全て電波による通信を行いますので、国内での使用に際しては、全てのスマートホーム製品に関係してくる基準になります。
もう 1つが「技術基準適合認定」で、こちらは電気通信事業法の中に登場します。対象となる製品は、電気通信事業者のネットワーク(電話回線やインターネット)に接続する機器に限定され、全てのスマートホーム機器に適用されるわけではありません。スマートホーム製品にはインターネットに接続せずに使用するものもありますので。
技適マークには、「R」に続く数字の列と、「T」に続く数字の列が見て取れます。「R」は電波法の基準(技術基準適合証明)に適合していること、「T」は電気事業者法の基準(技術基準適合認定)に適合していることを意味するものです。
Matter連携や形状について
当然と言えば当然ですが、技適マークがあればどんな製品でも良いというわけにはいかないでしょう。海外と日本とでは家の作りにも色々と違いがあります。
例えば、電球をはめ込むソケットのサイズにつきましても、日本では 26mm と 17mmが主流なのに対して、海外では 27mm と 14mmが主流です。日本向けに販売されている製品であれば大抵は日本家屋向けに設計されているはずですが、こうした違いがあることを知っておけば混乱せずに済みます。
海外と日本の住居構造の違いについては以下の記事でも取り扱いました。
また、システムとして連携できるかどうかは重要ですが、最近では Matterという便利な規格ができましたので、Matter準拠の製品を使っていればひとまず安心かと。