「また夜中に起きるのかな…」「ちゃんと眠れているかな」「今日は落ち着いているかな」

家族の介護をしていると、ふとした瞬間にも不安がよぎります。特に夜間の見守りや日中のひとり時間は、目が離せず気が休まらないのではないでしょうか。

そんな日々の心配を、少しでも和らげてくれる手段として注目されているのがスマートホーム機器です。

本記事では、介護の負担を軽くしながらも安心も増やせる、スマートホーム機器の活用法をご紹介します。「ひとりで抱え込まない介護」の第一歩として、ぜひ取り入れてみませんか?

介護がぐっとラクに!スマートホーム機器が役立つ4つの理由

介護の現場では「いつ・どこで・何が起こったか」をすばやく気づくことがとても大切です。そこで、介護者の力強いサポーターとなるのがスマートホーム機器。以下4つのように、家族や介護者の負担を軽減しながら、高齢者の安全を見守ります。

スマートホームが介護に役立つ理由は以下の4つです。

  1. 人感センサー・開閉センサーで異変を察知
  2. 自動点灯のスマート照明で転倒を防ぐ
  3. 音声操作や自動家電で自立をサポート
  4. カメラや通知機能で遠くからでも見守れる

1.人感センサー・開閉センサーで異変を察知
夜間の部屋の出入りや、長時間トイレから戻らない場合などを自動で検知。スマホに通知がくるため、早めの対応が可能です。

2.自動点灯のスマート照明で転倒を防ぐ
ベッドから起きたときや廊下を通ると、やさしい灯りが自動点灯。夜間、トイレへ行くときなど安心して行動できます。

3.音声操作や自動家電で自立をサポート
「テレビをつけて」「カーテンを開けて」など声で簡単に操作できるため、日常生活を効率よくスムーズにします。

4.カメラや通知機能で遠くからでも見守れる
たとえ離れて暮らしていたとしても、カメラで家の中の様子を確認できます。異変時もすぐに知らせてくれるので、在宅介護だけでなく遠距離介護にも有効です。

このように、スマートホーム機器の利用により「見守り・通知・自立支援」を同時にカバーでき、介護者と家族の安心につながります。

 

介護の現場で評価の高いスマートホーム機器と使い方をご紹介!

「今どこにいるのかな?」 「ひとりでトイレに行って大丈夫かな?」

高齢者や認知機能の低下がみられる家族と暮らしていると、このような心配が一日に何度も頭をよぎります。優しく見守りたい気持ちと、それでも四六時中そばにいるわけにはいかない現実。そのギャップに疲れを感じている方も少なくないのではないでしょうか。

スマートホーム機器を上手に取り入れることは、こうした毎日の小さな心配を大幅に減らすことが可能です。そこで、実際の介護の現場で特に評価の高い機器を、具体的な使い方とともにご紹介します。

【見守り】離れていても現状が確認できるスマートホーム機器

離れて暮らすご家族の安全を見守るためには、従来の電話やメールだけでは限界があります。そこで、最新のスマートセンサーやカメラを活用することで、日常の様子をリアルタイムで把握し、素早く異変を察知できる環境を整えられます。

人感センサー FP2(Aqara)

介護に最適な理由とは?

  • 一般的なセンサーは「動き」しか検知しないが、 FP2(Aqara)は「じっとしている人」も感知
  • お昼寝中や座ったまま動かない時間が長くても存在を認識

こんな場面で活躍!

  • リビングで長時間動きがなくても「お昼寝中なのか、何かあったのか」を即判断
  • 夜中にトイレから戻ってこない時など転倒していないかスマホで確認

 

開閉センサーP2(Aqara)

介護に最適な理由とは?

  • ドアや窓の開閉を瞬時にスマホへ通知
  • 徘徊の兆候や、長時間トイレから出てこない状況をいち早く察知!

こんな場面で活躍!

  • 玄関ドアが開いたことがすぐ分かる
  • トイレのドアが30分以上開かない場合など体調変化にいち早く気づける

 

スマートカメラ G3ハブ(Aqara)

介護に最適な理由とは?

  • 顔認識機能付きで、家族の顔を覚え「お母さんがリビングにいます」と具体的に教えてくれる
  • 外出先からでも声をかけられるので、離れていてもつながっている安心感を得られる

こんな場面で活躍!

  • 買い物中も「夕飯の買い物をしているから、少し待っててね」など声をかけられる
  • 緊急時にもリアルタイムで対応ができる

 

【日常のサポート】忘れてしまうことを優しくフォロー

認知症や身体機能の低下により、これまで当たり前にできていた家電操作や鍵の管理が困難な場合もあります。スマート機器を活用することで、複雑な操作を自動化し、本人の尊厳を保ちながら安全で快適な生活をサポートします。

SESAME Bot2(CANDY HOUSE)

介護に最適な理由とは?

  • 複雑な家電操作を物理的に代行してくれるロボットアーム
  • 使い方が分からなくなった家電でもスマホ一つで操作が可能

こんな場面で活躍!

  • エアコンのリモコン操作が難しくなっても室温状態によって自動で作動
  • 加湿器のボタンが押せなくても、湿度センサーと連携して自動運転

SESAME タッチ (CANDY HOUSE)

介護に最適な理由とは?

  • 鍵の場所を忘れたり、鍵穴に入れるのが難しくなっても、指紋一つで玄関の開閉が可能
  • 家族もスマホで遠隔操作できるため、緊急時の対応もスムーズ

こんな場面で活躍!

  • 外出から帰宅時、鍵を探す手間なく指紋だけでスムーズに入室
  • デイサービスの送迎時、家族が不在でもスマホで遠隔解錠して迎えに対応

 

【転倒予防】夜間の移動を安全で穏やかに

高齢者の転倒事故は夜間の発生が多く、特にトイレまでの移動中に起こりやすいとされています。そのため、睡眠を妨げない優しい光で視界を確保しながら、安全に夜間を移動するサポートが必要です。

Nanoleaf Elements 木目調LEDパネル

介護に最適な理由とは?

  • 木の温もりを感じるデザインは、認知症の方にも受け入れられやすい自然な光
  • 間接照明として常時点灯させておけば、夜中のトイレなどでも足元が見える

こんな場面で活躍!

  • 寝室からトイレまでの導線を優しく照らし、転倒リスクを軽減
  • 落ち着いた光で、睡眠の質を保ちながら安全性も確保

 

Nanoleaf Essentials ライトストリップ

介護に最適な理由とは?

  • ベッド下や廊下の足元に貼るだけで、人が近づくと自動で点灯
  • 眩しすぎない光で、夜間の移動をそっとサポート

こんな場面で活躍!

  • 夜中にベッドから起き上がると、足元がほんのり明るくなって安全
  • 廊下を歩く時、一歩先の足場がしっかり見えて転倒防止に

 

Nanoleaf Elementsブランドの製品は他にも多数あります!コチラからのぞいてみてくださいね。
>>みらいの暮らし|照明

 

【初心者向け】始めるならこの3つからがおすすめ!

以下は、介護の負担軽減に効果的な組み合わせ例です。

目的 おすすめ製品 サポート内容
今どこにいる? Aqara 人感センサー FP2 居場所と安否確認が瞬時に分かる
今の様子は? Aqara スマートカメラ G3 外出先でも映像確認と声かけが可能
夜間の安全確保 Aqara LEDストリップ T1(ライト) 足元を自動でやさしく照らし、夜間の転倒リスクを軽減

スマートホーム機器を使用するには、司令塔のようにスマート家電をまとめて動かすための「ハブ」が必要です。

上記3点については、スマートカメラG3 がハブの役割りもしているため、ハブの用意は不要です。ただし、赤外線家電の操作や複数センサーの安定管理もおこないたいのであれば「Aqara Hub M2」スマートハブがあると便利ですよ。

Aqara Hub M2とは?

  • Aqara製の各種センサー・ライトなどをまとめて操作・自動化できる中枢装置
  • Aqaraアプリ(スマホ)で設定・操作ができ、家中のAqara製品の管理が可能
  • Apple HomeKit・Google Home・Amazon Alexaにも対応のため音声操作や他メーカーとの連携も可能

 

スマートホーム機器にはさまざまな製品があるんですよ。ぜひ、コチラからのぞいてみてくださいね!
>>みらいの暮らし|ショップ

 

スマートホーム導入で大切にしたい3つのポイント

介護のサポートとしてスマートホームを導入する際に、以下のポイント3つは押さえておきましょう。

  1. 本人の生活リズムを何より大切にする
  2. 焦らず段階的に「慣れること」を最優先
  3. ひとりで抱え込まず家族で見守るシステムにする

1. 本人の生活リズムを何より大切にする

スマートホーム機器を導入するときに気をつけたいのが、介護されている側が「窮屈に感じないか」です。たとえ安全のために設置したとしても「監視されている」と感じてしまうと、かえってストレスを与えてしまいます。

大切なのは、スマートホーム機器を「さりげないサポート役」として位置づけることです。例えば、朝いつもの時間に起きてキッチンに向かい、夜は決まった時間にテレビを消して寝室に向かう。そんな普段の生活パターンを見守るだけで十分なんです。

加えて「今日はいつもより起きるのが遅いな」「夜中に何度もトイレに行っているな」といった小さな変化に気づけることで、体調の変化を早めにキャッチできます。毎日の自然な流れを大切にしながら、そっと寄り添う見守りとなるような心がけが大切です。

 

2. 焦らず段階的に「慣れること」を最優先

初めて目にするスマート機器がいきなりあちこちに現れると、家族すらも混乱してしまいがちですよね。「これは何?」「なんで光ってるの?」と不安に思われてしまっては本末転倒です。

まずは、一日の中で最も長く過ごすリビングと、夜間の安全が心配な寝室から始めてみましょう。人感センサー1つと足元ライト1つ、これだけでも夜中の転倒に対する不安がグッと軽くなります。

1ヶ月ほど使ってみてスマート機器にも慣れ、便利さも実感できるようになった時点で、トイレや玄関にも範囲を広げる。このように、少しずつ取り入れていくことで、無理なく安全な環境を作っていけます。

ゆっくりと、でも確実に、介護される側もする側も居心地の良い環境となるように整えていきましょう。

 

3. ひとりで抱え込まず家族で見守るシステムにする

同じメーカーの製品で統一するか、Matter対応商品にすることで、すべて管理できて便利です。緊急時の対応もスムーズになります。

スマートホーム機器をスムーズに連携させるには、同じメーカーで統一するか、「Matter(マター)」に対応した製品を選ぶのがおすすめです。
Matterとは、違うメーカーのスマートホーム製品同士を簡単につなげて使える共通規格のこと。たとえばA社のドアセンサーとB社のスマートライトを連動させて、「トイレに入ったら自動で足元を照らす」といった設定も可能です。

同じメーカーやMatter対応で統一すれば、スマホアプリは1つだけで済み、緊急時も迷うことなく確認できます。また、家族みんなが同じアプリで見守れるので、ひとりで全部背負う必要もなくなるんです。

このように管理の手間が減るだけでなく、「何かあってもすぐ対応できる」という安心感が得られるため、精神的な面でも少しラクになりますよね。

 

介護をひとりで抱える必要なし!スマートホームはあなたの味方

「毎日の介護に押しつぶされそう」「これから介護が必要となる不安」などで心が悲鳴をあげていませんか?

毎日の介護で感じる小さな心配や不安。それらをスマートホーム機器で軽くすることは可能です。完璧を目指さず「今日はちょっとラクになったな」と感じられるように少しずつ取り入れながら、「家族みんなで見守る」温かい環境を自然に作り上げていきましょう。

スマートホーム機器は、そんなあなたを、そっと支えてくれる心強い味方になってくれるはずです。ぜひ、ひとりで頑張りすぎず、家族だけではなく自分自身もしっかりと大切にしてくださいね。