スマートホームの説明や製品の説明書の中でエコシステムという単語を見かけたことがあるのではないでしょうか。あまり聞き馴染みのない言葉に戸惑う方が多いと思います。

この記事では、スマートホームにおけるエコシステムとは何を指すのか、その仕組みや具体的なデバイスについて、分かりやすく解説していきます。こうした基本用語を理解することで、スマートホームへの理解が深まり、ご自身にぴったりのスマートデバイスを選びやすくなるはずです。

エコシステムとは

「エコシステム」は、生物学の用語で、ある領域で生物同士が互いに依存し合いながら、生態を維持している状態を指します。スマートホームでは主にスマートデバイス同士が連携し合っている状態のことを言います。

スマートホームのエコシステムは、中心的な存在となるスマートスピーカーの製品名をとって「Apple Home(アップルホーム)エコシステム」や「Alexa(アレクサ)エコシステム」と呼ぶこともあります。

エコシステムの数え方

エコシステムはスマートホームに1つというわけではなく、操作の司令塔となる管理デバイスの数だけ存在します。管理デバイスとなりうるのは、スマートフォンやスマートスピーカーです。それらが同じデバイス群を管理していようと、それぞれのエコシステムがあると考えます。これをmulti-fabric(マルチファブリック)やmulti-admin(マルチアドミン)と呼びます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

スマートホームエコシステムでできること

スマートホームのエコシステムでは具体的に何ができるのでしょうか。一言で言えば、スマートホームでできることがエコシステムでできることです。スマートホームの醍醐味は、デバイス単体ではできない設定や自動操作ができることです。

例えば、アレクサに「アレクサ、もう寝るよ」と話しかけると、アレクサと連携しているスマート照明が消灯し、スマートカメラが起動します。このように複数デバイスの一括操作や、オートメーション設定(条件を決めた自動設定)ができ、単一のデバイスではできない複雑な操作が可能になるのが、最大のメリットです。

IoTとエコシステムの違い

ここで混同しやすい用語を整理しましょう。IoT(Internet of Things)機器とは、インターネットに繋がっているモノのことで、スマートデバイスというのは、数あるIoT機器の中の一つです。IoT機器の中にスマートデバイスがあり、スマートデバイス同士が相互に作用し合う状態がエコシステムとなります。

スマートホームを構成する3要素

スマートホーム化のため(エコシステムを構成するため)に具体的に必要なものを紹介します。それは司令塔・エンドデバイス・ネットワーク(Wi-Fi)です。

司令塔とは主にスマートスピーカーのことで、私たちの音声指示やアプリ操作にしたがって、デバイスをまとめて操作します。代表的な製品にApple Home(アップルホーム)、Alexa(アレクサ)、Google Home(グーグルホーム)があります。

エンドデバイスとは、スマートスピーカーからの指示を受けて実際に動くデバイスのことです。例えば以下のようなものがあります。

  • スマート照明:色や明るさの調整
  • スマートロック:鍵の施錠
  • スマートリモコン:エアコンや照明のリモコンをスマート化
  • スマートカメラ:外出先から室内の見守り
  • スマートプラグ:既にある家電をスマート化

最後に、エコシステムをインターネットやスマートフォンに繋ぐためにWi-Fiが不可欠です。特に多くの製品は、壁などの障害物に強く、遠くまで電波が届きやすい2.4GHz帯のWi-Fiを必要とします。

スマートホームの導入は難しい?

「操作が難しそう」「高価そう」といった印象を抱く方が多いですが、実際はその逆で、操作性と機能性が高く、比較的安価な製品も多いです。

唯一気をつけるべきなのが、「製品同士が連携できない」という事態です。これは接続規格の違いにより起こり、異なるメーカーの製品は規格の違いから連携できないことがあります。こうした接続の問題は、従来のスマートホーム導入における最大の難点でした。この状況を打破するために誕生したのが「Matter」規格です。

Matterとは

Matterは、スマートホーム製品を開発する多数の企業が集結した団体であるCSA(Connectivity Standards Alliance)が策定したスマートホームの世界共通規格です。アマゾンやアップルなどの大手企業も参加し、Matterの普及を推進しています。Matter対応製品の特徴は、異なるメーカー同士であってもシームレスに接続できる点です。

Matter対応製品の魅力

  • メーカーに縛られず製品を連携できる
  • メーカーごとのハブ(中継機)を用意する必要が減る
  • Matterによる接続が非常に簡単

手間とコストを抑えながらスマートホームの良さを味わえるのが、Matterの凄さです。直感的に操作できる点も魅力で、QRコードの読み取りで即座に接続完了できます。これからスマートホーム機器を導入する方は、将来的な拡張性の面からも、Matter対応製品を選ぶことをおすすめします。

エコシステムは管理デバイスによって決まる

エコシステムは管理デバイスごとにまとめられる、スマートデバイス同士の連携のことです。スマートホームの多くは、スマートスピーカーを中心にエコシステムを構成します。

製品を選ぶ際は、購入後に「連携できなかった」「規格が違った」ということがないよう確認が必要です。メーカーの垣根を越えて連携できる世界標準規格「Matter」対応であれば、他のデバイスと連携できないという不安を減らしてエコシステムに加えることができます。

当サイトでは、スマートホーム初心者の方も迷わず連携できるよう、Matter対応の製品を中心に扱っているのでぜひご覧ください。