IKEAのスマート電球「TRÅDFRI トロードフリ」とドアセンサー「PARASOLL パラソッル」を実際に筆者が取り付けてみて、感じたことや取り付け時に注意していただきたいことをまとめました。付属の説明書は絵が多用されているため大変分かりやすく、それを見ながら接続すれば基本的に問題ないのですが、誰しも慣れない作業は見落としが生じるものです。筆者然り。

本稿では、照明、ドアセンサー、手動スイッチ、ハブ、スマホを使い、ドアの開閉によって点灯・消灯するシステムを作ることを目標としています。

システム全体の構成

この度接続するのは、スマート電球「TRÅDFRI トロードフリ」、ドアセンサー「PARASOLL パラソッル」、手動スイッチ「RODRET ロードレット」、IKEAのハブ「DIRIGERA ディリフィエラ」で、接続の設定にスマホを使います。ディリフィエラは無くても接続できるのですが、今後、別のスマートホーム機器を接続したり、Google Nestと連携させたりするために必要となるので利用しています。

システム全体は以下のような形。基本的にはドアが開くと明かりが点き、閉じると消える、それだけの仕組みです。ハブから先は Zigbeeによる通信なので、WiFiの同時接続数上限を圧迫する心配はありません。

図 システム概形

ディリフィエラを使うと、スマホのアプリを用いて設定(明るさ調整、タイマー設定、通知など)の変更や、外出先からの操作が可能になります。

ロードレットは手動で玄関の明かりを on/offするために利用します。スマート電球を接続する場合、電力供給のため既存のスイッチはつけっぱなしにする必要があり、手動で on/offするには代わりにロードレットを使います。

接続方法

それでは接続方法です。まずはハブから。電源とLANケーブルを接続し、スマホのアプリに連動させます。使うのは以下のアイコンのアプリです。

図 IKEAアプリのアイコン(https://www.ikea.com/jp/ja/product-guides/ikea-home-smart-system/)

「ハブを追加する」のところから、アプリの指示に従って接続します。

続いて照明とスイッチです。説明書の表紙にQRコードが描かれていて、これを読み取るとスマホで説明書を見ることができます。この説明書がノンバーバルで大変分かりやすく、基本的にはこの説明の通りに接続していければ問題ありません。

図 スマート電球「TRÅDFRI トロードフリ」

照明やスイッチをIKEAアプリに連動させるときには儀式をします。照明の場合はスイッチを特定のリズムで on/offさせ、スイッチの方はリンク用のボタンを短く 4連打することでそれぞれ明滅するようになり、スマホアプリで検出できます。アプリと連動させさえすれば、後の設定はすべてスマホで完結します。

最後にドアセンサー。こちらもスイッチと同じ手順で接続すればよいのですが、ドアセンサーを貼り付ける前には注意していただきたいことがあります。

ドアセンサー接続における注意点

まず、「センサーをドアに貼り付ける前に」スマホアプリと連動させてください。

ドアセンサーの連動に使うボタンを押すためにはフタを開ける必要があるのですが、このフタはかなり開けにくいです。センサーをドアに付けたままフタを開けるのは難しいので、貼ってしまった場合、センサー自体をドアから剥がす必要があります。流石 3Mの両面テープなだけあって、接着が非常に強固になっています。握力が 18しかない筆者は剥がすのに苦労しました。

商品レビューを見ると、この接着力によって壁紙が剥がれたというものもあったほどです。自然に剥がれる心配がないのはいいところですが、剥がすのは大変だと覚えておいて下さい。

また、ドアセンサーについてはもう 1点お伝えしたいことがあります。

このドアセンサーは 2つで 1セットになっていて、両者が離れるとドアが開いたことを、両者が接近するとドアが閉じたことをそれぞれ検知します。この接近時の両者の距離について、説明書には 5mm以下になるように、と書かれていますが、もう少し遠くまで検知できている気がします。筆者宅のドアの構造上、接近時の距離を 5mm以下にすることができなかったのですが問題なく動作しました。

電池が入っている状態ならば、両者を近づけたり離したりすると、本体側のランプが赤く明滅します。これで検知できていることが分かるので、ドアに貼り付ける前に検知範囲内であることを確認しましょう。

図 ドアセンサー「PARASOLL パラソッル」

ソケット口径

筆者の失敗談を続けます。これはスマートホーム云々の話ではないのですが、電球の口径を確認せずに購入してしまったために、買った電球がソケットに嵌まりませんでした。より正確に言えば、1箇所だけ確認して購入したら、玄関のソケット口径はそれより小さいものだったのです。

スマート電球を嵌めたい部分のソケット口径はしっかりと確認してから購入しましょう。

口径を確かめるにあたっては、既存の電球をソケットから外し、電球接続部の口径をものさしで測るのが確実です。国内、家庭用のソケット口径はほとんどがE17(口径17mm)と E26(口径26mm)の2種類になっています。商品ページにも「E17」や「E26」と記載されていますので、お間違えないように。