マイホーム購入は人生の一大イベントです。

しかし「果たして今が買い時なのか?」と悩む方も多いのではないでしょうか。

家を買うベストなタイミングは、年齢、年収、ライフステージに応じて異なります。

この記事では、年齢別平均や年収別予算、新築vs中古の比較、そしてスマートホーム導入のポイントまで、購入前に知りたい情報を網羅しました。

あなたのマイホーム計画を後悔なく進めるために、ぜひお役立てください。

年齢・年収から見る適切な購入タイミングと予算

マイホームを購入する方が最も多いのは30代〜40代で、全体の約6割を占めています。

国土交通省の令和5年度の調査によると、住宅購入者の平均年齢は以下の通りです。

 

住宅の種類平均年齢(歳)
新築・戸建て(注文住宅)42.1
分譲・戸建て38.2
中古・戸建て46.7
分譲・マンション43.0
中古・マンション46.7

30代〜40代は仕事のキャリアが安定して、収入が増える時期です。

結婚や子育てなどのライフステージの変化と重なるため、より広い家や住みやすい環境へのニーズが高まる傾向にあります。

またこの年代で住宅ローンを組むと、返済期間を長くとれるのがメリットです。

次に、マイホーム購入者の平均世帯年収は最も高くて915万円となっており、マイホームの種類によって幅があります。

国土交通省の令和5年度の調査によると、住宅購入者の平均世帯年収は以下の通りです。

住宅の種類平均世帯年収(円)平均購入総額(円)
新築・戸建て(注文住宅)915万5,811万
分譲・戸建て761万4,290万
中古・戸建て678万2,983万
分譲・マンション871万4,716万
中古・マンション729万2,793万

※注文住宅の購入総額は、土地と住宅の購入資金を両方含みます。

無理のない購入価格は世帯年収の5倍から7倍が目安と言われています。

(例)
世帯年収600万円の場合、3,000万円〜4,200万円
年収900万円の場合、4,500万円〜6,300万円

住宅ローンの返済負担率は、手取り月収の25%〜35%以内に抑えることが一般的です。

(例)世帯年収600万円の場合
600万×30%÷12=15万/月

手取り月収の35%を超えると、教育費など他の生活費を圧迫するリスクが高まるため注意が必要です。

共働き世帯では借入可能額が増えますが、将来の収入変動も考慮して慎重にシミュレーションしましょう。

ライフステージ別判断ポイント

住宅購入は、人生の大きなライフステージと密接に関わるものです。

結婚、出産、子育て、そして進学や独立など、家族構成や生活環境の変化に合わせて最適な住まいを選ぶことが大切です。

ここでは、各ライフイベントにおけるマイホーム購入の判断ポイントを具体的に解説します。

結婚・共働きで購入を検討するとき

結婚や共働きが始まるタイミングは、マイホーム購入を検討する絶好の機会と言えます。

メリットとしては以下の通りです。

  • 物件の選択肢が広がる
  • 節税効果がある
  • 若いうちから資産形成できる

世帯年収が増えると、ローンを借りられる金額が独身の時より多くなるので、選べる物件の種類もぐっと広がります。

また、住宅ローン控除などの減税制度を夫婦それぞれで適用できるケースもあり、節税効果を最大化できる可能性があります。

若いうちから資産形成を始められることや、将来の家族構成の変化を見越した間取りを選べる点もメリットです。

ただし、どちらかの収入が途絶えた際のリスクも考慮して、ペアローンや連帯債務など、住宅ローンの種類を慎重に選ぶ必要があります。

将来の出産や育児による働き方の変化も考慮に入れ、無理のない返済計画を夫婦で共有し、協力して資金計画を立てられると、より安心ですね。

出産・子育てタイミングでの住宅選び

出産や子育てのタイミングでの住宅選びは、子どもの成長を見据えた住環境の選択がポイントです。

この時期に住宅を購入するメリットとしては、以下が挙げられます。

  • 子供に合わせて部屋数や収納を確保できる
  • 通学しやすい学区を選べる
  • 子育て支援施設が充実したエリアを選べる

子どもの成長は早いため、現在の間取りでは手狭になる可能性があります。

将来的に部屋のレイアウト変更や増築ができるかという点も、考慮しておきましょう。

子育て中は教育費の負担が増えるため、住宅ローンの返済負担率を慎重に設定し、貯金額に余裕を持たせ、急な出費にも対応できるよう準備できると良いですね。

新築と中古のメリット・注意点

マイホーム購入を考える際、新築と中古のどちらを選ぶかは大きな悩みどころですよね。

それぞれにメリットとデメリットがあり、自身のライフスタイルや価値観に合う方を選ぶのがおすすめです。

新築のメリット・注意点

新築住宅の最大のメリットは、誰も住んでいない真新しい空間で新生活を始められる安心感と快適さにあります。

最新の設備が導入されていて、デザインも現代的に設計されているのが魅力です。

一定期間の契約不適合責任があり、購入後のトラブルに対するサポートも手厚いでしょう。

住宅性能表示制度を利用すれば、耐震性や省エネルギー性といった性能を客観的に評価した情報も得られます。

注意点としては、同条件の中古物件に比べて価格が高いことです。

完成前の購入では実物を見られないため、イメージとのギャップが生じる可能性があります。

建売住宅では間取りの自由度が低いこと、注文住宅では工期が長く予期せぬ問題が発生するリスクもあります。

中古のメリット・リスク

中古住宅のメリットは、新築物件と比較して価格が抑えられるため、予算内でより広い家や好立地の物件を見つけやすい点にあります。

既に建物が存在するため、内覧時に日当たりや間取り、周辺環境を具体的に確認できるのも大きなメリットです。

リノベーションやリフォームによって自分の好みに合わせて自由にカスタマイズできる柔軟性もあります。

ただし、中古住宅には建物の劣化状況が不明瞭なリスクがあり、購入後に大規模な修繕費用が発生する可能性もあります。

特に築年数が経過した物件では、古い耐震基準や老朽化したインフラのケースも考えられます。

そうしたリスクを減らすためにも、購入前に必ず住宅の専門家による建物診断を受け、家の状態を確認することが大切です。

スマートホーム導入のメリットと費用抑制のポイント

スマートホームは、インターネットを使って家電を連携させ、自動でコントロールできる住まいです。

導入すると、暮らしが驚くほど便利になるだけでなく、防犯や安全面でも大きな安心感が得られます。

そしてスマートホームの導入費用は、一見高額に感じられるかもしれませんが、実際はその逆で、費用を抑えられることが多いんです。

また、家全体をスマートホームにする必要はなく、スマート照明スイッチの取り付けなど、必要な機能から段階的に導入することもできます。

スマートスイッチの取り付け費用は、10万円ほどから始められるケースも多く、これだけでも日々の生活が大きく変わるでしょう。

初期費用を抑えつつ、徐々に機能を拡張していくことで、予算に合わせた柔軟なスマートホーム化が実現できます。

後悔しないベストタイミングで購入するために

家を買うタイミングは、年齢や世帯年収、そしてライフステージによって最適な時期が異なります。

キャリアの安定と子育て期間を考慮し、平均年齢や返済負担率の目安を参考にしながら、自身の貯金額や将来設計に合わせた計画を立てましょう。

後悔しないために総合的に判断し、ご家族にとってベストな「家を買うタイミング」を見つけてください。