「粗はあるけども、痒い所に手が届く」というのが、私が Aqaraに対して抱く印象です。今回は Aqaraというスマートホームブランドをご紹介します。

Aqara沿革

Aqaraは中国、深圳に本社を構えるスマートホームメーカーです。

2009年に設立され、2014年にスマートホーム市場へ参入しました。現在は中国最大のスマートホームプロバイダーの一つ、「Lumi United Technology」の傘下となっています。

これまで中国や欧米などを中心に製品を展開してきましたが、2024年2月には日本の Amazonでも製品展開を開始しました。

Xiaomiとの関係

中国の家電メーカーと言えば Xiaomiが有名ですが、Aqaraは 2014年から Xiaomiと提携して事業を進めてきました。スマートロック、ハブ、センサー、コントローラデバイスなどの OEMを請け負い、Xiaomiブランドで販売しています。

このため、Xiaomiのスマートホームブランド Mijiaの製品の中には筐体部分が Aqara製品と共通しているものがあります。とはいえ、ソフトウェアは異なるので両者間に互換性はなく、基本的にはそれぞれのプラットフォーム上でしか機能しません。

また、Mijiaは主に中国国内向けに製品を展開していますが、Aqaraは国外ユーザーもメインターゲットとしています。

Homekit と Matter

Aqaraは、Apple Homekitへ幅広く対応していることも大きな特徴です。

このことに関して、筆者は Google Homeを中心にスマートホームを利用しているため、あまり恩恵はないかと思っていたのですが、そうでもありませんでした。iPhoneや iCloudとも関係してくるためです。

例えば、Aqara製品の場合は iPhoneでの「ショートカット作成」がスムーズに進みます。下の記事では Aqara hubを使った iPhoneのショートカット連携について紹介しています。

また、Aqara製の防犯カメラは iCloudに対応しており、映像をクラウド上に自動で保存してくれる機能を有します。専用のストレージを購入する必要がなく、他のサービスよりも安く済むところも魅力的です。

近年では、Matterへの対応も積極的に進めており、Google Homeや Amazon Alexa、その他 matter対応の他社製品とも連携できます。

Aqaraを使ってみた感想

以上は世間一般に言われている事実。以下は筆者の感想です。

多機能な自動化

Aqaraの専用アプリを使っていて特に感じることが、精密な自動化ができる、ということです。筆者が他に使っているのは Google, IKEA, Candy Houseの各エコシステムですが、Aqaraの自動化は上記 3つのエコシステムに比べて詳細に自動化を設定できます。

例えば、「3時間後までに雨が降る場合にそれを通知する」というような自動化設定は Aqaraにしかできません。

厳密に言えば、Google Homeは Script Editorを使って高度な自動化の設定ができますし、IFTTTなどの「サービス連携サービス」を使うならば、Aqaraにしかできない、ということはないのですが、これらは前提としてプログラミングの知識が多少なりとも要求されます。筆者のような非SEの一般ユーザーにそれを求められても。

Aqaraの製品であれば、プログラミングの知識がなくても、簡単かつ詳細な自動化設定ができます。機能が多すぎて使い切れない、と感じることはありますが、他のブランドと比べて「これが足りないな」と感じることが少ないです。

粗はある

Aqaraは 2025年10月ごろに専用アプリの自動化について大規模なアップデートがありました。

この際、過去に設定していた自動化が動かなくなり、新たに設定しなおす羽目になってしまいました。他の方がどうだったかは分かりませんが、不具合はままあります。

Aqara Forum

Aqaraは公式フォーラムを運営しています。公式が新製品を発表したり、ユーザーが公式に意見を述べたり、ユーザー同士で質問しあったりする場です。

Aqaraに関連する記事や当記事を書く上で参考になるものも幾つかありました。

Automations 2.0: Powering Smart Home
Integrating Xiaomi and Aqara Devices: A Smart Home Journey
Having Trouble Adding Matter Devices via Aqara Home App? Try This New Workaround!

先ほど、「Aqaraには粗もある」というような話をしましたが、機能として足りないところやユーザーが分からないところを、ユーザー同士の交流で解決できる点は素晴らしいと感じます。むしろ、公式が自身の至らなさを受け止め、ユーザー側にサポートを求める姿勢は謙虚で好印象です。

こうした姿勢もフォロワーの獲得に繋がっているように感じます。

おススメしづらい製品

以前、Matterや Threadの仕組みについて解説している youtube動画を知り合いに教えていただきました。miDenさんという方で、動画内では Aqaraのスマートホームコントローラを紹介しています。

このコントローラというのが、「これからスマートホームを始める人にオススメしたいけど、matterを理解していないと使えないため大変おススメしづらい」というものらしく、それを頑張って紹介している面白い動画でした。そういったチャレンジングな製品を開発している点も、Aqaraに熱心なフォロワーがいる理由なのでしょう。

粗もあるが勢いのあるユニコーン

最後に、Aqaraへの印象をまとめます。

筆者にとって、スマートホームで一番やりたいことは勝手に明かりがつく、勝手にエアコンをオフにするなどの自動化でした。Aqaraはユーザーが最も求める「自動化」について、必要十分な機能を提供してくれる企業であると感じています。

ただ、何度も言うように粗はあります。今回の記事を書く上で、Aqaraサイトの企業沿革を見てみても、ちゃんと表示されていないようでした。

色々手が回っていないようですが、Aqaraのファンもちゃんといて、そういう人達が Aqaraの足りない部分を支えているような印象を受けました。チャレンジングな製品開発も面白いです。

Homekit対応製品は多いので、Apple Homekitを中心としたエコシステムを自宅で構築している人は買って損はしないはず。興味が湧いた方は是非一度、商品を見てみてください。