スマートスピーカーのご購入を検討中の皆さまにおかれましては、それぞれに合ったスマートスピーカーを見つけられることを願うばかりですが、そもそも何を基準にしてスマートスピーカーを選べばよいのか、ということについてネット上に情報が少ないような気がしておりました。
本稿では、スマートスピーカー選びにおける軸、基準、選び方的なものを紹介していきます。スマートスピーカー選びの参考になれば幸いです。
Matterの登場
スマートスピーカーとは「マイク(音声入力機能)、スピーカー(音声出力機能)、AIアシスタント機能」を搭載し、「ユーザーの発話を自然言語として認識」することで、「対話による情報検索や連携家電の操作」が行える機械です。要するに「アレクサ、エアコンつけて」などの音声指示で連携したエアコンをつけられるようになります。
このスマート『スピーカー』という命名については前々から思うところがありました。核となる機能は「自然言語による音声入力」なのだから、スマート『マイク』といった方が適切なのでは?と。
ただこれは私の勘違いだったようです。日本語で「スピーカー」というと「音声出力装置」の意味しかないわけですが、英語の “Speaker” はここでは「対話の相手」ぐらいの意味なのでしょう。
スマートスピーカーが世に出てから今に至るまで主要なメーカーは、Apple, Google, Amazonの 3社。この 3社がプラットフォーマーとして市場を支配しようと権力争いを続けたわけですが、そのせいで使いづらい状況が続き、最終的に Matterという共通規格ができました。
Matter規格に準拠しているスマートホーム製品は Apple, Google, Amazonの各スマートスピーカーと容易に連携できます。Matter製品は年々増えているため、各スマートスピーカーで接続できる家電の種類に差はなくなりつつあるようです。
よって、これからスマートスピーカーを購入する方は「対応家電の多さ」という軸でスマートスピーカーを判断する必要はないと思います。もちろん、まだ Matterに対応していないスマートホーム機器はありますが、今後益々少なくなっていくはずです。
最近の Matter動向については以下の記事で触れました。
主要 3社のスマートスピーカーの大まかな違い
「そもそもスマートスピーカーってどれも同じでは?」、「何がどう違うのか?」という疑問はもっともだと思います。使っている身からしても何がどう違う、と明確に答えるのは難しいわけですが、以下のような傾向は見て取れる気がします。
Apple : シンプル
Google : 多機能
Amazon : 対話重視
Apple Homeは iPhoneと同様、使いやすく必要最低限の機能で、シンプルイズベストなスマートスピーカーを目指しているように見えます。それゆえに不具合が少ないような。
Google Homeは多機能で、特に自動化については他のエコシステムよりもできることが多い気がします。UIや新機能を色々試しているようで、新しい機能が追加されたり消されたり、よくしています。
Amazon Alexaはスマートスピーカーを対話パートナーと捉え、対話の気持ちよさに重きを置いています。語りかけたときのラグの少なさは Alexaが一番です。
スマホOSで選ぶのはアリなのか?
「iPhone(iOS)を使っているので Apple Homeがいい」とか、「Google pixel(Android)を使っているから Google Home!」とか、そういう選び方はアリなのでしょうか?
スマホOSのメーカーとスマートスピーカーのメーカーを合わせると何が良いかと言うと、サービス連携が楽になります。
例えば、iPhoneにデフォルトで入っているメモ帳アプリは Apple Homeと連携できますが、Google Homeとは連携できません。Googleのスマートスピーカーに「OK, Google. ~をメモして」と言って音声でメモを取っても、内容は iPhoneのデフォルトメモ帳には反映されないわけです。
Google Homeでメモした内容を見るためには、Googleのメモアプリ「Google Keep」が必要になります。iPhoneにこのアプリを入れれば良いだけなので、大して苦でもないのですが、これまでのメモアプリから変えたくない、という場合には少々困ることになるやも。スマホOSのメーカーとスマートスピーカーのメーカーを合わせるとサービス連携で考えることが減るので、そういう選び方は大いにアリだと個人的には思っております。
Google Keepとの連携については下の記事で紹介しました。
ディスプレイありなし
Alexa Echo Showなどの一部スマートスピーカーはディスプレイが付いていて、視覚的に情報を受け取ることができます。どういう場面でディスプレイが重宝するかと言うと、スマートスピーカーを情報検索用途に使う場合です。
「~って何?」みたいな質問をした際に、音声だけだとどうしても分かりづらい、または全部聞くのが大変になりがち。「詳しい内容についてはスマホへリンクを送りましたので、そちらをご確認ください」みたいな返答をされることもありますが、それならば最初からスマホで調べればいいや、となってしまいます。
特に、手を離せない状況で何かを検索したい状況、例えば料理中にレシピを確認したい、といったケースではディスプレイが付いていると大変便利です。
逆に、情報の検索についてはスマホや PCを使い、スマートスピーカーは連携家電の操作だけできればいいという場合には、ディスプレイは特段必要ないと思います。
修理対応等のアフターサービス
「初めてでよく分からないので、不具合が少なかったり、修理等アフターサービスが手厚いものを選びたい」という場合におススメしづらいのが Google Home関連のスマートスピーカーでして、過去には度重なる不具合がありました。
筆者が使っている Google Nest miniはこれまでに致命的な不具合は無かったので、もちろん全体の中の一部のことだとは思うのですが、全体を把握するのは困難なので何とも言えません。
正規の方法で購入したスマートスピーカーには 1年ほどの保証が付いていることが一般的です。ただ、不具合をメーカーに伝えて、返信を待って、また伝えて、というやり取り自体も大変なエネルギーを使います。とにかく面倒は嫌だという方はネットの情報などで事前に評判を調べておくことをお勧めします。
どれが売れてる?
世界でも日本でも最も売れているのは Amazon Echoで、Goole Nestシリーズがそれに続きます。
ひとまず一番売れているものを買っておけば、大きなハズレはないはずですし、ネットに情報も多いので助けてもらいやすいです。先述のような不具合に遭遇する確率も減るかと。
一方、これを軸にすると自分に合っていないものを買ってしまう可能性も出て来るので、参考程度に留めるべきかとも思います。