駅の紙ポスター、その先を考える。鉄道利用者1,259人調査から見えた「約6割の支持」

駅の紙ポスターについて、利用者はどう考えているのか

駅のコンコースやホームで目にする紙ポスター。広告の内容だけでなく、「何に表示するか」という媒体そのものについて、私たちはどのくらい考えているでしょうか。
ディサイン株式会社では、主要都市圏で月1回以上鉄道を利用する10代〜60代の1,259人を対象に、駅の紙ポスターと電子ペーパー(EPD)に関する意識調査を実施しました。ここでは、正式なホワイトペーパーから主要な結果を抜粋して紹介します。

59.1%

詳細説明後、EPDへの一部置き換えを支持

60.3%

環境対策として意義あり

55.6%

取り組む鉄道会社を高評価

74.8%

紙ポスターを少なくとも「たまにみる」

約6割が、紙ポスターの一部をEPDへ置き換えることを支持

EPDの詳細説明を提示した後、「強く支持する」「ある程度支持する」と回答した人は59.1%(744人)。詳細説明提示前の52.1%から、提示後は7.0ポイント高い結果となりました。

同一回答者の動きを見ると、説明前に支持ではなかった人のうち180人が、説明後に支持へ移行しました。特に、説明前に「どちらともいえない」と回答した425人のうち154人が支持へ移行しています。

※この前後差は説明提示と設問順序の両方の影響を受ける可能性があるため、「説明によって支持が上がった」と因果を断定するものではありません。

60.3%が「環境対策として意義がある」

紙ポスターの一部をEPDへ置き換えることについて、60.3%(759人)が鉄道会社の環境対策として「非常に意義がある/ある程度意義がある」と回答しました。また55.6%(700人)が、こうした取り組みを行う鉄道会社を高く評価しています。

「印刷・輸送・貼り替えに伴う負荷を減らす」32.4%、「紙やインクの使用・廃棄を減らす」28.5%、「駅の電力を使わない」16.7%。合計77.6%が、この3つのいずれかを重要な環境面の効果として選びました。

利用者がまず重視するのは「見やすさ」と「更新性」

詳細説明前に、鉄道会社が重視すべきことを最大2つ選んでもらったところ、1位は「見やすく、きれいに表示」33.7%、2位は「必要な情報をすぐに更新」25.6%でした。「環境負荷を減らす」は12.4%です。

つまり、利用者にとって駅広告の入口は環境だけではありません。見やすさや更新性といった本来の媒体価値を満たしたうえで、環境負荷を減らす選択肢として成立することが重要だと考えられます。

支持理由は「環境負荷低減」と「速やかな更新」が同率1位

EPDへの置き換えを支持した744人に理由を聞くと、「環境負荷の低減が期待できる」と「広告や案内の内容を速やかに更新できる」がともに34.7%で最多でした。環境価値と実用価値の両方が支持理由になっています。

50・60代では67.1%が支持

詳細説明後の支持率は、10・20代54.0%、30・40代56.0%、50・60代67.1%。年齢層によって評価の強さには違いが見られました。一方、首都圏・京阪神・愛知・福岡のいずれの地域でも支持率は過半数を超えています。

この調査で分かったこと、まだ分からないこと

  • 利用者の受容性:主要都市圏の月1回以上鉄道利用者では、59.1%がEPDへの一部置き換えを支持。
  • 環境面の評価:60.3%が環境対策として意義があると回答。
  • 支持の構造:環境負荷低減だけでなく、更新性・長寿命・見やすさも支持理由。
  • 今回分からないこと:実際のCO2削減量、紙ポスター運用コストとの比較、故障率、長期運用の実績。これらは実証実験で検証すべき項目です。

詳細なクロス分析はホワイトペーパーで公開

全設問の集計に加え、年代別・地域別・鉄道利用頻度別のクロス分析、支持理由、調査の限界、PRで使う際の注意点までまとめています。

調査概要

調査名駅の紙ポスターから電子ペーパーへの置き換えに関する意識調査
調査主体・企画ディサイン株式会社
調査方法Questantのアンケートモニターを利用したインターネット調査
調査対象鉄道を月1回以上利用する10代~60代
調査期間2026年9月11日
有効回答数1,259人
調査地域首都圏、京阪神、愛知県・福岡県

注:本調査は主要都市圏・年代を意図的に割り付けたオンラインパネル調査です。日本全体の人口構成を再現した標本ではありません。また、環境に関する設問は回答者の認識・期待を測定したもので、実際の環境負荷削減量を示すものではありません。